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おれはにじゅうめんそうだ
おれは二十面相だ/妖星人R
江戸川 乱歩
Read おれは二十面相だ/妖星人R (おれはにじゅうめんそうだ) by 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in Japanese with furigana. JLPT N3. Tap a word for the meaning.
N3 · intermediate · modern kanji and kana · 194,415 characters · 391 screens
いよいよ鍾乳洞の入口につきました。大きなほら穴が、ガッと、まっ黒な口を開いています。このなかへはいるのかと思うと、勇敢な少年団員たちも、すこしばかり、こわくなってきました。
「さあ、井上君、きみがいちばん力が強いんだから、このひもの玉を持つんだよ。まず、ひものはじを、その岩へ……。」
「よし、ここへ、しっかり結びつけるよ。」
井上少年は、ひものはじを、岩のでっぱったところへ、くくりつけました。
「さあ、出発だ。電池がきれるといけないから、懐中電灯は半分ずつ、つけることにしよう。きみと、きみと、三人だけ。」
そして、十人の少年は、小林団長をさきにたてて、どうくつへふみこんでいきました。
三つの懐中電灯のまるい光が、ゴツゴツした岩はだを、つぎつぎとてらしていきます。足の下もでこぼこの岩ですから、よほど気をつけないと、ころびそうです。井上少年は、ひもの玉を、だいじにかかえて、うしろからついていきます。
くねくねとまがった道を、すこしいきますと、岩穴のてんじょうに、まっ白なものが見えました。
「あっ、鍾乳石だ。ほら、上から白い鍾乳石が……。」
どうくつのてんじょうから、きれいなまっ白な石が、ツララのように、いくつもたれさがっていました。