Read classic Japanese books with furigana
ja-reading.com
Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.
おれはにじゅうめんそうだ
おれは二十面相だ/妖星人R
江戸川 乱歩
Read おれは二十面相だ/妖星人R (おれはにじゅうめんそうだ) by 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in Japanese with furigana. JLPT N3. Tap a word for the meaning.
N3 · intermediate · modern kanji and kana · 194,415 characters · 391 screens
」
幸ちゃんは目をまんまるにして、そのときのこわかったようすを話すのでした。
人間の何百倍もある巨人が、ノッシ、ノッシと歩いていく。その手に幸ちゃんが、つかまれている。なんという、おそろしいめにあったものでしょう。考えただけでも、気がとおくなるではありませんか。
空には、まるで銀の砂をまいたように、いっぱい星があったといいます。ゆうべは、空いちめんに、くもっていたのに、どうして星が見えたのでしょう。それは、巨人のせいが高いので、からだの半分が、雲の上に出ていたためかもしれません。また、下の方を見ると、まっ暗な中に、ところどころ、火の粉をこぼしたような、赤い光のかたまりが見えたそうです。それは、町や村の電灯の光だったのでしょう。
「おら、飛行機に乗ったことねえけんど、飛行機に乗れば、あんなふうにちげえねえ。おっかねえけんど、おもしろかったぜ。もう一度、巨人につかまれてえな。」
幸ちゃんは、だんだんちょうしにのって、そんなことまでいうのでした。それから、さんざん空をとびまわったあとで、森の木の上におとされたのだそうです。つかまれていた巨人の手が、パッと開いて、幸ちゃんのからだは、まるで石でも投げたように、ヒューッと風を切って、下界へ落ちてきたのです。