Read classic Japanese books with furigana
ja-reading.com
Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.
おれはにじゅうめんそうだ
おれは二十面相だ/妖星人R
江戸川 乱歩
Read おれは二十面相だ/妖星人R (おれはにじゅうめんそうだ) by 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in Japanese with furigana. JLPT N3. Tap a word for the meaning.
N3 · intermediate · modern kanji and kana · 194,415 characters · 391 screens
」
「そう言われれば、いっぺんにはひらかなかった。もし、なくなっていたらと思うと、こわくてね。」
「そのすきに、このピストルを撃たれたのですよ。山口はきっと、金庫のすぐそばにいたにちがいありません。そして、少しひらいたときに、あなたがたに見えないようにしてこのピストルを撃ったのです。おもちゃですから、大きな音はしません。風船の破れる音のほうが大きかったのです。
しかし、金庫の中に風船があるなんて、おもいもよらないことですから、音がしてもそれほど気にしなかったのです。それよりも、ゾウがなくなったことで頭がいっぱいだったのです。」
恩田さんは、小林君の説明にすっかり感心して、松波博士と目を見合わせました。
風船のにせものを考えだすなんて、二十面相の知恵はふしぎな知恵ですが、それをすぐに見破った小林少年の頭も、ふしぎな頭です。
手錠をはめられ、刑事たちにとり囲まれた山口青年は、ニヤニヤ笑いながら、この問答を聞いていました。これが、ほんとうに二十面相なのでしょうか。二十面相だとしたら、どうしてこんな平気な顔でいられるのでしょう。
「小林君、きみの知恵には感心したが、ほかにも、まだわからないことがたくさんある。