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おれはにじゅうめんそうだ
おれは二十面相だ/妖星人R
江戸川 乱歩
Read おれは二十面相だ/妖星人R (おれはにじゅうめんそうだ) by 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in Japanese with furigana. JLPT N3. Tap a word for the meaning.
N3 · intermediate · modern kanji and kana · 194,415 characters · 391 screens
そして、透明人間なんているはずはない。あれは、みんな山口青年のおしばいだったと、そのわけを説明するのでした。
「山口が、目に見えないやつとひとりずもうをとってみせたこと、それから、腹話術で透明人間がいるようにみせかけたこと、それはわかった。しかし、まだわからないことがいろいろある。
章太郎の部屋で、夜中に花びんがひとりでに宙に浮きあがったり、タバコが空中でだれかが吸っているように、スパスパ煙をはいたりした。
また、庭のツバキの花が、もぎ取られるように枝を離れ、宙に浮いたまま、動かなくなった。これをどう説明するのだね。」
恩田さんは、あくまでなぞをとかせようとします。
「あのとき、章太郎君の部屋のてんじょうなどを調べましたか。」
「むろん調べた。花びんやタバコを、上から細い糸でつっていたのではないかと思って、よく調べたが、そんなしかけはなにもなかった。だいいち、庭のツバキの花は、上からつるわけにはいかない。上にはなにもない空中に、浮いていたんだからね。」
「そうです。だれでも、ものがひとりで浮きあがれば、上からつっていると考えるのがふつうです。二十面相は、そのすきをねらったのです。