Read classic Japanese books with furigana
ja-reading.com
Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.
さんごくし
三国志(八)
吉川 英治
Read 三国志(八) (さんごくし) by 吉川 英治 (よしかわえいじ) in Japanese with furigana. JLPT N1. Tap a word for the meaning.
N1 · advanced · modern kanji and kana · 195,604 characters · 391 screens
二
そして、ついでに、
「いま貴国の強兵を以て魏を攻めらるれば、魏は必ず崩壊を兆すであろう。わが蜀軍が不断に彼を打ち叩いて、疲弊に導きつつあるは申すまでもありません」
と呉へ申し入れ、また朝野に向って、時は今なることを、大いに鼓欣宣伝させた。
陸遜は、にわかに建業へ召還された。彼の意見を徴すべく呉帝は待ちわびていた。
「どうしたものだろう、蜀の要請は」
「修好の約ある以上、容れなければなりますまい。けれど、多くを蜀に労させて、呉はもっぱら虚をうかがい、いよいよという時、洛陽へ入城するものは、孔明より一足先に、わが呉軍であれば最上でありましょう」
「そうありたいのだ」
孫権はこころよげに笑った。
二
孔明は三度目の祁山出兵を決行した。
その動機は、陳倉の守将昭が、このところ病に罹って重態だという確報を得たからであった。
※(「赤+おおざと」、第3水準1-92-70)昭は、洛陽へ急を報じ、自分に代る大将の援軍を仰いだ。
長安にある郭淮は、
「それでは遅い。奏上はあとでするから、ご辺はすぐ向え」
と、張に三千騎を附して、すぐ陳倉城へ援けに向わせた。
――が、この時はもう遅かったのである。