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アラスカのひょうが
中谷宇吉郎紀行集 アラスカの氷河
中谷 宇吉郎
Read 中谷宇吉郎紀行集 アラスカの氷河 (アラスカのひょうが) by 中谷 宇吉郎 (なかやうきちろう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 122,039 characters · 248 screens
ふつうは夜しか見られないが、昼の間ももちろん降っている。流星の観測に、いちばん好都合なのは、夜が半年つづく極地である。南極のリツル・アメリカでの冬営中「夜」と「昼」とを通じて、流星の観測をした記録がある。その数値をもとにして、全地球表面に降ってくる流星の数を計算してみると、一日に約二千万個と推定される。
しかしこれは目に見える流星、すなわち比較的大きいものだけについて、数えた値である。この頃は、レーダーによる流星の観測も進み、ほんとうはもっと数が多いのだろうということになっている。この方面の専門家ワトソンの計算によると、重さ一ミリグラム以上の流星は、一日に一億七千万個、〇・〇二五ミリグラムのものまでいれると、一日に八十億個くらいは地球の大気中にはいっているという。一日に地球に降りこむ流星の全量は、一トン程度と推定されている。たいへんな量である。
この流星の大部分は、上空で燃えて、非常に小さい微塵、すなわち宇宙塵になって、大気の中に分散してしまう。流星球、すなわち鉄の小球となって地表まで達するものは、ごくわずかである。陸地の上でこれを探すことは、今のところちょっと見こみがうすい。