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あやうし せんすいかんのひみつ
危し‼ 潜水艦の秘密
山本 周五郎
Read 危し‼ 潜水艦の秘密 (あやうし せんすいかんのひみつ) by 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 8,819 characters · 18 screens
怪船上の乱闘
浦賀には、山川少将の命令で、高速力のモータア艇が三人の到着を待っていた。
「サルビヤ号は観音岬沖に碇泊しております。駆逐艦がこれを監視しております」そういう報告をきいて、龍介君はにっこり笑いながら、真先に艇へ乗り移った。艇は闇の海上に、白波を蹶立てながら、沖に向って走りだした。
自動車のうしろへ飛びついていた怪漢はどうしたろう。――彼はいま去っていった龍介君たちの艇を見送る間もなく、岸にもやってあった小型のモータア艇に飛び乗ると、むちゃくちゃな速力で沖へ向かった。
怪船上の乱闘
闇の海上に、魔のように眠っている汽船サルビヤ号の舷側へ、静かについたモータア艇があったと見るまに、するすると龍介君を先頭にした、博士、大佐、着剣した銃を持った水兵十名の一隊が、甲板に乗移った。とたん、
「其処に居るのは誰だ」とどなる船員の声、しかし大股に進み出た水兵のためにうんともいわず、その場に殴倒された。「さ船室へ早く」龍介君が喚いた。「額にあざのある男を逃がさないように頼みます!」
そして真先に、拳銃を握って船室へとびこんで行った。が、意外や※(感嘆符二つ、1-8-75) そこには既に一人の日本青年が、多勢の外国船員を相手に乱闘のまっ最中だった。