Read classic Japanese books with furigana
ja-reading.com
Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.
みょうじのはなし
名字の話
柳田 国男
Read 名字の話 (みょうじのはなし) by 柳田 国男 (やなぎたくにお) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 23,823 characters · 46 screens
権兵衛作や勘太作
露西亜の名を呼ぶ慣習
あれはもちろん南島における命名慣習を、小説の材料にしたもので、父が祖父の長男であれば太郎で、自分がその三男であれば太郎三郎と名乗り、自分の五男は三郎五郎と名づけるとか、三郎の姉娘は三郎長女と名づけるというような、簡単な名の付け方であったのであります。
権兵衛作や勘太作
八年ほど前に伊豆の大島へ行った時には、この島人が通例名のほかに、右のような旧慣によって人を呼ぶことを目撃したのであります。内地でも百姓の仲間では、同じ村の若い者に作造という者が二人あれば、これを区別する方法として父の名を頭に付けて、権兵衛作、勘太作というように呼ぶのもない例ではありませぬ。露西亜ではこれが紳士間の普通の作法になっております。
露西亜の名を呼ぶ慣習
英仏などで家名ばかりを単称するのを尊敬の意とするに反して、露国では親しいものの間には「イヴァン」とか「ピヨトル」とか名だけを呼ぶけれども、敬意を表する場合には別に「ムッシュ」も「ヘル」も付けずに、親の名を続けて呼ぶ。たとえば親の名が「ピヨトル」ならば、「イヴァンペトロヴィッチ」と呼び、女ならば「アンナペトロブナ」というように呼ぶのであります。