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しおばらたすけいちだいき

塩原多助一代記

三遊亭 円朝

Read 塩原多助一代記 (しおばらたすけいちだいき) by 三遊亭 円朝 (さんゆうていえんちょう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.

N2 · advanced · modern kanji and kana · 138,733 characters · 274 screens

Aozora Bunko

かめ「主人の云うのだから出て往けったら出て往け」

五「駄目だ、己れ往って相談して来る所がある」

といい捨て、分家の太左衞門の所へ往きました。

五「旦那様内か」

太「おゝ五八か、此方え入れ」

五「旦那様は己ア家の何に当るか」

太「馬鹿野郎め、何年奉公をしている、その位の事が知れねいという法があるものか、死んだ角右衞門殿の甥といえば己独りしかねえ」

五「それじゃア己ア家の分家だ」

太「そうよ」

五「其の分家が己ア家へ婿の来るのを知んねえで居るかえ」

太「フウン、誰へ婿が来るのだ」

五「それだから駄目だ、多助さんが出たから宜い気になって、おえいさんに婿を取ると云うのだが、何と呆れ切って物が云えねえ、彼の仏のような多助さんを追出して、悪い事をしていた丹三郎を婿に取ると云うので、我へ膳をふけというから、誰え来ると聞いたら婿が来ると言やアがるし、其の相手は城内の原丹治の悴が婿に来るというから、私い魂消た、あんた蒲団の上にぶっ坐っている時じゃアあんめえ、往って掛合っておくんなせえ」

太「何とまア太い阿魔じゃアねいか、何時婿が来ると」

五「今夜来やんす」

太「掛合ってやるべえとも」