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かいきよんじゅうめんそう
怪奇四十面相/宇宙怪人
江戸川 乱歩
Read 怪奇四十面相/宇宙怪人 (かいきよんじゅうめんそう) by 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 182,581 characters · 364 screens
小林少年の危難
「朝日薬局さんですね。お店にチンピラ隊の三吉がいるでしょう。ちょっと電話に出してください。オオ、三吉か。おれチンピラ千太だよ。報告するからね。すぐ、小林団長のところへ、かけつけるんだよ。」
そして、いま見たことを、早口にしゃべるのでした。
朝日薬局というのは、れいの博士邸から、さほど遠くない町にあるのです。小林少年は、あらかじめその薬局の主人にたのみこんで、チンピラ隊の三吉という少年を、そこにまたせておき、電話があったら、すぐ博士邸へかけつけるように命じておいたのです。
千太の電話を聞きおわった三吉が、博士邸へとんでいって、ことのしだいを、小林少年に知らせたことは、いうまでもありません。
小林少年の危難
さて、そのあくる日の午前八時ごろのことです。
四十面相が化けた古道具屋のおやじは、大きな仏像や、古いよろいや、人形や、刀剣などにかこまれて、れいの小机の前に腰かけ、電話の受話器を耳にあてていました。
「モシ、モシ、宮永さんですか。エ、ちがいますか、モシ、モシ、九段の三八五〇番ではありませんか。ヤッ、しつれいしました。」
老人は、舌うちしながら、受話器をかけて、もう一度、ダイヤルをまわしました。