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せいだんつきのかがみ
政談月の鏡
三遊亭 円朝
Read 政談月の鏡 (せいだんつきのかがみ) by 三遊亭 円朝 (さんゆうていえんちょう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 54,603 characters · 108 screens
ような根性は有りません、殊に御当家様から多分に此の春は戴き物をして何一つ不足なく餅も搗き明日は七草粥でも祝おうと存じて居ましたに、人様の物を取りますなんて」
金「取ったか取らないか未だ分らない、なにお筆さんが人の物を取る訳はないが、お前さん何か本郷町の桂庵の婆アに恨を受けるような覚えは有りませんか」
清「桂庵の婆ア、あの何ですか、色の黒い肥満ました…」
金「左様」
清「あの豊胖肥満ました、頭の禿た」
金「左様」
清「うゝむ、あの婆ア」
金「ほら何か有るに違えねえんだ」
清「昨年の十月頃から再度参り、お前の処の娘を他で欲しがる番頭とか旦那とか有るから世話を致そうと申しますが、私取合いませんでした、すると昨年の暮廿九日に又私方へ参りまして、三十金並べまして、お前さんはお堅いけれ共三十金は容易い金じゃアない、殊に暮ゆえ百金にも向うじゃアないか、此の金を取ってお嬢さんを他家の妾にしなさればお前さんの為めになる、悪い事は勧めないと申しますから、私は立腹致して、不埓至極な婆だ、仮令浪人しても武士だ、一人の娘を見苦しい目掛手掛に遣れるものか、何と心得て居る、そんな事を云わずにと申して又金を出しましたから、私は立腹の余り婆の胸倉を捕って戸外へ突出して、二度と再び参る