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うんめい
日本の文学 3 五重塔・運命
幸田 露伴
Read 日本の文学 3 五重塔・運命 (うんめい) by 幸田 露伴 (こうだろはん) in Japanese with furigana. JLPT N1. Tap a word for the meaning.
N1 · advanced · modern kanji and kana · 100,648 characters · 198 screens
も、恒に斯に於てし、禍を造り敗をおこすも、恒に斯に於てす、其悪に懲り、以て善に趨り、其儀を慎むを尚ぶ、といえり。逃虚子は仏を奉じて、而も順世外道の如く、遜志斎は儒を尊んで、而も浄行者の如し。嗚呼、何ぞ其の奇なるや。然も遜志斎も飲を解せざるにあらず。其の上巳南楼に登るの詩に曰く、
昔時 喜んで酒を飲み、
白を挙げて 深きを辞せざりき。
茲に中歳に及んでよりこのかた、
已に復 人の斟むを畏る。
後生 ゆるがせにする所多きも、
豈識らんや 老の会臨するを。
志士は 景光を惜む、
麓に登れば 已に岑を知る。
毎に聞く 前世の事、
頗る見る 古人の心。
逝く者 まことに息まず、
将来 誰か今に嗣がむ。
百年 当に成る有るべし、
泯滅 寧ぞ欽むに足らんや。
毎に憐む 伯牙の陋にして、
鍾 死して 其琴を破れるを。
自ら得るあらば 苟に伝ふるに堪へむ、
何ぞ必ずしも 知音を求めんや。
俯しては観る 水中の※、
仰いでは覩る 雲際の禽。
真楽 吾 隠さず、
欣然として 煩襟を豁うす。
前半は巵酒 歓楽、学業の荒廃を致さんことを嘆じ、後半は一転して、真楽の自得にありて外に待つ無きをいう。伯牙を陋として破琴を憐み、荘子を引きて不隠を挙ぐ。