Read classic Japanese books with furigana
ja-reading.com
Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.
かくだいされゆくこくどうぜんせん
日本プロレタリア文学集・39 プロレタリア詩集(二)
広海 大治
Read 日本プロレタリア文学集・39 プロレタリア詩集(二) (かくだいされゆくこくどうぜんせん) by 広海 大治 (ひろうみだいじ) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 4,128 characters · 10 screens
隧道は骨をしゃぶって口を開け
鉄橋は血をすすって谷を跨いだ
章魚は建設車で奥地へ送られ
土砂を担い崖土を崩し
岩盤砕きトロッコを押し
俺達の足が折れ
腕が千切れ
盲目となり
血へどを吐いて棒頭の**を頭で殴った
毛だらけの腕振り廻し喧嘩する俺の相棒
鶴嘴の利く事が得意で
トロを威張り指で五寸釘曲げて力む
――俺の肋骨一枚骨だで弾丸だて通らぬサ
夜の飯場で胸板ひろげる奴
奴の女房へ着かないだろう手紙書いてやる俺
上りを片っ端から焼酎にしぷんぷん臭い顔すりつける奴だが
バットの一箱そっとくれ
むくれた俺の足をさすり
小廻りの荷駄手伝ってくれた奴
滝の沢口の隧道で
崩土にやられた仲間達の中に
地下足袋片っ方引っ懸けて掘り出されて来た奴
唇は紫に破れ血はへばり
傷だらけの胸にはもう動悸が無い
真夜中の飯場の外で唸き声が聞える
樺太犬が鈍く吠えた
飛丁だぞ!
棒頭達がどたどた崩れ出た
暗闇の中に**が峯を揺った
逃げ遅れ窓下に這いつくばった仲間
きれぎれに悲鳴を挙げた
ならならと並べられた逆釘の板莚
疲れ切った俺達の脳髄へ針を突き通す
夜っぴて谷底から聞えてくる呻き
明け方の草の上に伸びている