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しょうわゆうげきたい
昭和遊撃隊
平田 晋策
Read 昭和遊撃隊 (しょうわゆうげきたい) by 平田 晋策 (ひらたしんさく) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 102,452 characters · 208 screens
遊撃隊の奮戦
」
敵の針路は、東北東だ。いよいよ復讐戦である。
『最上』は、ぐうーっと舵をまげて右を向いた。
「遊撃隊の戦勝をいのる。」
――『金剛』は、かどでをいわう信号旗をかかげた。
遊撃隊の奮戦
遊撃隊は追撃また追撃、とうとう敵艦隊に追いついた。
傷ついていても、さすがに大艦隊だ。まだ四、五十隻残っている。
照準望遠鏡で見ると、列のまん中を七隻の大戦艦が進んでいる。先頭に立っているのは、旗艦『ケンタッキー』だ。
「おや、『ケンタッキー』は沈んでいないぞ。ヤーネル提督も生きているぞ。」
木下大佐は、敵の旗艦の折れた檣に、破れながら、ひるがえる大将旗を見て、残念そうに、つぶやいた。
「よし、末山閣下の仇討だ。」
大佐は参謀の三宅大尉をよんで、
「戦闘だッ。」
と叫んだ。大尉の頬は、生々と赤くかがやいた。
たちまち起る戦闘ラッパの勇ましいひびき。『最上』は、痛快な『総追撃』の信号旗をかかげて、敵艦隊の後から襲いかかった。
一万五千米。いよいよ打方始めだ。
六十門の大砲は、海をとどろかして、吠え立てた。
見よ。さすがに昭和遊撃隊の射撃である。わが砲弾は、敵艦隊のむらがるただ中へ落ちて行った。