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ゆしまもうで

湯島詣

泉 鏡花

Read 湯島詣 (ゆしまもうで) by 泉 鏡花 (いずみきょうか) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.

N2 · advanced · modern kanji and kana · 62,004 characters · 122 screens

Aozora Bunko

灰神楽

四十八

」とべそを掻いてたのがわっと泣出した。

灰神楽

四十八

「ま、ま、お前さん何でございます、手荒なことを。」と婆は居合腰に伸上って、袂を取って分けようとするのを、身悶して振払い、振向いて屹と見て、

「お婆さん、お前にも私は怨があってよ、可い加減なことをいって誑してさ、お肚が痛むか擦ろうなんぞッて言っておくれだから、深切な人だと思ったわ、悔しいじゃあないかね。畜生、放せ、何をするのよう。」

「おや、恐い、恐いこッた。へん、」と太々しい。血眼でもう武者振附そうだから、飽気に取られていた円輔が割って入った。

「さてはや、」

「ええ、手前達の手を触る体じゃあないんだい、御亭主が着いてるよ、野幇間め、」と平手で横顔をぴたりと当てる。

天窓を抱えて、

「豪い、」と吃驚。

「亭主持が凄じいや、向から切られた癖に、何だ、取揚婆のさかさまめ、」まさかにこうとは思い懸けず、いやがらせをやって、嬲って奢らせた上、笑い着けて、下駄の肚癒をして、それから、仲直りをして、ちょいと悪党な処を見せて、そこらで思い着かれようという際限のない大慾張、源次は源次だけの考で、既に今夜印半纏で、いなって反身の始末であったが、悪戯も、人形の手足をいでおいたのに極って、蝶吉の血相の容易でなく、尋常では納りそうもない光景を見て、居合すは恐と、立際の悪体口、