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はんにゃしんぎょうこうぎ
般若心経講義
高神 覚昇
Read 般若心経講義 (はんにゃしんぎょうこうぎ) by 高神 覚昇 (たかがみかくしょう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 106,121 characters · 213 screens
死は生によって来る
したがって、はじめから無明がなければ、無明の尽きることもなく、自然、老死もなく、また老死のつきることもないわけです。
死は生によって来る 今からおよそ千三百余年前に、支那に嘉祥大師というたいへん有名な方がありました。彼は三論宗という宗旨を開いた高僧でありますが、その臨終の偈に、こんな味わうべき偈文がのこされているのです。
「歯を含み、毛を戴くもの、生を愛し、死を怖れざるはなし。死は生に依って来たる。われ若し生まれざれば、何によって死あらん。宜しくその初めて生まるるを見て、終に死あることを知るべし。まさに生に啼いて、死を怖るること勿れ」
(含レ歯戴レ毛者。無二愛レ生不一レ怖レ死。死依レ生来。吾若不レ生。因レ何有レ死。宜下見二其初生一知中終死上。応啼レ生勿レ怖レ死。)
後世、この遺偈を「死不怖論」と称しております。有名な万葉の歌人山上憶良も、
「生るれば必ず死あり。死をもし欲せずんば、生れざらんには如かじ」
といっています。ほんとうのことをいえば、たしかにその通りでしょう。生があればこそ、死があるのです。「死ぬことを忘れていてもみんな死に」です。忘れる、忘れないはともかく、みんな一度は、必ず死んでゆくのです。