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しちひゃくごじゅっく
虚子五句集(下)〔全2冊〕
高浜 虚子
Read 虚子五句集(下)〔全2冊〕 (しちひゃくごじゅっく) by 高浜 虚子 (たかはまきょし) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 37,288 characters · 78 screens
秋の蚊や竹の御茶屋の跡はこゝ
ふるさとの此松伐るな竹伐るな
九月二十一日 東野を通る。
思ひ出となるべき秋の一夜かな
九月二十二日 伊丹、あけび亭。坤者招宴。一泊。
秋風の伊丹古町今通る
九月二十三日 鬼貫の墓に参る。
虫の音に浮き沈みする庵かな
九月三十日 艶寿会。
柿取るにまかせ庖丁縁にあり
十月二日 句謡会。草庵。
千鳥飛べば我あるものと思ふべし
十月十九日 日御岬燈台、内田稲人に送る。
今はある虹の彼方に娘と共に
十月十九日 石川言成子追悼句帳に。
扮し得たり幼き源氏鬱金香
十月二十五日 鉄線花会招宴。木挽町田中家。岩井半四郎来。「蘭情春酒鬱金香の句あり」
見るうちに多くなりけり菊の虻
十月三十一日 七宝会。
草庵を菊の館とも誇りけり
十一月二日 句謡会。草庵。
菊日和虻の饗宴蜂の饗宴
十一月五日 土筆会。草庵。
贅沢をせんかと思ふ明けの春
十一月十九日 偶成。
山並の低きところに冬日兀
十一月二十八日 鎌倉玉藻会。長谷、光則寺。
この冬を籠りて稿を起こさんと
十一月二十九日 大阪くるみ会員来る。第二回、立子俳小屋。
文筆の女主の羽織かな
同日 第三回、葉山、嵯峨居。
古き家によき絵かゝりて冬籠
忘れゐし事にうろたへ冬籠