Read classic Japanese books with furigana
ja-reading.com
Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.
ちょうにんげんエックスごう
超人間X号
海野 十三
Read 超人間X号 (ちょうにんげんエックスごう) by 海野 十三 (うんのじゅうざ) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 89,025 characters · 178 screens
死んでいるようでもあり、まだ死んではいないようでもあった。とにかく博士がそこに残っているので、X号はまず安心した。
そばによってみると、博士は、心臓が衰弱しているようで、脈がわるいが、しかしちゃんと生きていた。X号はよろこんだ。博士はこんこんとねむっているらしい。
もうひとりの人造人間の女の子の姿を、X号は探しまわった。が、これはどの部屋にも見つからなかった。
「ふふん、すると、あの人造人間が、錠をあけで逃げだしたとみえる。はてな、最後にあの人造人間を、どう始末しておいたかしら」
X号は記憶を一生けんめいによびおこしてみた。
「そうだ。あの少女の姿をした人造人間は、男のような声を出して、あばれだしたんだ。それでおれはあの少女をおさえつけ、綱でぐるぐる巻きにして、組立室の起重機につるしておいた。たしかにそうだ」
そのような状態では、少女の人造人間は逃げることができないはず。とにかく組立室へ行ってみれば分かると、X号はそちらへ小走りに走っていった。
そこでは、起重機から、だらりと綱がぶらさがっているだけだった。
少女が逃げたことは、いよいよたしかであった。