Read classic Japanese books with furigana
ja-reading.com
Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.
でんしんばしらとみょうなおとこ
電信柱と妙な男
小川 未明
Read 電信柱と妙な男 (でんしんばしらとみょうなおとこ) by 小川 未明 (おがわみめい) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 2,071 characters · 5 screens
と答えた。それはおもしろい。これから友だちになろうじゃあありませんかと、電信柱は申し出た。妙な男は、すぐさま承諾していうに、
「電信柱さん、世間の人はみんなきらいでも、おまえさんは好きだ。これからいっしょに散歩しよう。」といって、二人はともに歩き出した。
しばらくすると、妙な男は、小言をいい出した。
「電信柱さん、あんまりおまえは丈が高すぎる。これでは話しづらくて困るじゃないか。なんとか、もすこし丈の低くなる工夫はないかね。」といった。
電信柱は、しきりに頭をかしげていたが、
「じゃ、しかたがない。どこか池か河のふちへいきましょう。私は水の中へ入って歩くと、おまえさんとちょうど丈の高さがおりあうから、そうしよう。」といった。
「なるほど、おもしろい。」といって、妙な男は考えていたが、
「だめだ。だめだ。河ぶちなんかいけない。道が悪くて、やぶがたくさんあって困る。おまえさんは無神経も同然だからいいが、私は困る。」と、顔をしかめて不賛成をとなえだした。
電信柱は、背を二重にして腰をかがめていたが、
「そんなら、いいことが思いあたった。おまえさんは身体が小さいから、どうだね、町の屋根を歩いたら、私は、こうやって軒について歩くから。