Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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あるまりのいっしょう

あるまりの一生

小川 未明

Lesen Sie あるまりの一生 (あるまりのいっしょう) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 3.721 Zeichen · 8 Bildschirme

Aozora Bunko

フットボールは、雲の言葉に従いました。そして、雲に乗って、空へ、高く、高く、昇ってしまったのであります。

「まりさん、私は、夜になると、こういうように月を乗せて、大空を歩くのです。しかし月は、夜でなければ、やってきません。あなたは昼間は、月のかわりに、ここからじっと下界を見物していなされたがいいと思います。」と、雲はいいました。

フットボールは、白い月のように、円い顔を雲の間から出して、下をながめていました。だれも、自分をまりだと思うものはありませんでした。

「あすこに、昼のお月さまが出ているよ。」といって、子供たちは、仰ぎながらいっているのを、まりは聞いたのであります。

フットボールが、見えなくなってしまってから、子供たちは、ほんとうにさびしそうでした。広場へ集まってきても、いままでのように、きゃっ、きゃっといって、遊ぶこともなくなりました。

「あのフットボールは、どこへいったろうね。」と、一人がいいますと、

「いいまりだったね。」と、ほかの一人が、なくなったまりをほめました。

「あんまり、ひどく蹴ったから、いけないんだね。」と、なかには、後悔したものもありました。