Japanische Klassiker mit Furigana
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いいおじいさんのはなし
いいおじいさんの話
小川 未明
Lesen Sie いいおじいさんの話 (いいおじいさんのはなし) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 3.793 Zeichen · 8 Bildschirme
おまえさんは酒ばかり飲んで、女房の身の上も思わなければ、赤ん坊が産まれる仕度もしていないようすなので、おまえさんは子供がかわいくないのだろうと思ったからいったのだ。赤ん坊は、この寒い時分に生まれてくるのだから、それを思ったら、あたたかに仕度しておいてやらなければならん……。そうでないかな。」と、おじいさんはいいました。
若者は、酒に酔っていませんから、よくおじいさんのいうことがわかりました。自分が悪かったと思いました。若者は頭をかきながら、
「私がわるかった。ほんとうに、まだ子供のことを考えていなかった。女房が、わがままですこし気にいらないことがあると、がみがみいうもんだから、つい外で飲んでしまうのだが、考えてみりゃ子供のために我慢するんだった……。」と、若者は心から感じたのであります。
おじいさんは、たいそう喜びました。その後のこと、夜、この大工の家の前を通りますと、大工は家にいて、女房の話し声もすれば、なんとなく陽気でありました。
「これなら、もう、安心だ。」と、おじいさんは、思いました。
ある夜のこと、星の光は、凍ったように白く見えたけれど、もう、やがて春がきかかっているのがわかりました。