Japanische Klassiker mit Furigana
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いさましいはなし
いさましい話
山本 周五郎
Lesen Sie いさましい話 (いさましいはなし) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 36.835 Zeichen · 73 Bildschirme
ぜんたいに枯淡な、すがすがしい気品に包まれている感じだった。
こういうひとがらにもかかわらず、津田が孤独な人だということに、玄一郎はやがて気がついた。津田には親しくつきあう者がない。注意してみると誰もが津田を敬遠しているようである。
津田が誰に対しても丁寧であるように、周囲の人たちも応待はきわめて鄭重であるが、その鄭重さには一種のよそよそしさと冷たい隔てが感じられた。
――あの人は本当は狷介なのかもしれない。
玄一郎はそう思った。誰に対しても丁寧なのは、実は誰をも近づけたくないための、拒絶の表現かもしれない。
ほかにも事情はあるらしいが、彼はこう考えた。そうして時が経つにしたがって、しぜんと津田のひとがらに惹かれていった。
役所のほうは不愉快な状態が続いていた。事務はいつも停滞し、投げやりにされている。いつまでも整理のつかない書類があるので、これはどうしたのかときくと、「私は知りません、それは楢原の係りでしょう、いや待って下さい、武井でしたかな」
こう云ってそっぽを向いてしまう。そうして楢原や武井の係りではなく、その当人の役目だということがわかると、「ああそうでしたか、では私がやりましょう」