Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
いやなかんじ
いやな感じ
高見 順
Lesen Sie いやな感じ (いやなかんじ) von 高見 順 (たかみじゅん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 292.113 Zeichen · 587 Bildschirme
「こんなさみしい、みじめな暮し……」
「いいえ、ものは考えよう。二人だけの楽しい新婚旅行だと思えば、いいじゃないの」
赤っぽい光を投げている八燭の電球を頭の近くまでさげた波子は、針の手を休めず、縫い物に精出している。
「短い旅行ならいいけどな」
「あんただって、いつまでも、ここで、こんな暮しをしている気はないでしょう。そのうち、あんたは――度胸のあるあんたのことだから、きっと、どえらい仕事をする人だと、あたしは思うわ」
「なんだ、俺と一緒になる前は、カタギになれと言っといて……」
「前みたいな、あんなあぶないことは、まっぴらよ」
「ああいうんじゃない、どえらい仕事……?」
「赤ちゃんが生れるまで、ここにいましょうよ」
「うん」
俺はまたしても、ロシアの女性テロリストのことを思い浮べた。思い浮ばせるものがやはり波子にはあるのだろうか。ドヤのシャリマだったころ、俺のピストルを見ても驚かなかった波子。世間並の娘とちがって、俺の人殺しの話を聞いても動じなかった波子。――
ツァーの暗殺で有名なソフィア・ペロフスカヤは女の身でテロリスト団の指揮に当っていた。暗殺計画、その準備、すべてを彼女が行なった。