Japanische Klassiker mit Furigana
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いやなかんじ
いやな感じ
高見 順
Lesen Sie いやな感じ (いやなかんじ) von 高見 順 (たかみじゅん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 292.113 Zeichen · 587 Bildschirme
上海はヤバイと言っといて……」
「支度金」らしくちゃんと紙で包んだ金を、出してしらべるとフリバコ(二千円)だった。
「こんなハシタ金!」
当時としては決してハシタ金ではなかったが、これっぱかしじゃ駄目だと俺が言うと、
「素敵ねえ。いいわねえ」
もとのオカマに戻ったような声で、
「やっぱし、あたしが惚れただけのことはある」
うるせえと俺はどなって、
「俺の、そのよけいなことをベシャリ(しゃべり)やがった親分の――ロクはブンコ(子分)だな」
「よくお分りで……」
「当り前よ。俺のことを知ってる親分となると、そいつは矢萩大蔵ときまってらあ」
「お見事……さすがにギラ(眼)が高い」
「おい、ロク。上海へ帰って、二万円ばかし矢萩からせしめて、すぐ俺んとこへ送ってこい」
二万円? と眼を丸めるロクに、
「そうだよ。送ってこなかったら、おめえのイノチはないものと思え。どうせ俺は上海へ乗りこんでくつもりだからな」
ロクは案外しゃあしゃあと、
「矢萩さんはあんたが上海の砂馬さんのところでワラジをぬぎさえしなかったら、そんな金ぐらい、喜んで出しますよ」
「そうかい」
そんならいよいよもってさきに金を貰おうじゃねえかと俺は言って、