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Japanische Klassiker mit Furigana

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おかまのうた

おかまの唄

小川 未明

Lesen Sie おかまの唄 (おかまのうた) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 2.094 Zeichen · 5 Bildschirme

Aozora Bunko

松林で、聞きなれた鳥の声がしました。窓をあけると、やまがらやしじゅうからが、枝から枝をつたって鳴いていました。

「僕のにがしたやまがらではないかな。」

少年が、じっとその姿を見ていました。遠い町で逃がしたのが、どうして、ここまで飛んでこられよう、と思いました。

戦争のさいちゅうで、もし家が焼けたら、かごの中の鳥がかわいそうだといって、自分はかわいいやまがらを逃がしたし、友だちも、おなじ日に、べにすずめを逃がしたのでした。

「君のべにすずめは、南の国へ飛んでいくし、僕のやまがらは、北のふるさとへ帰るだろう。」

二人はよろこんで、飛んでいった小鳥を見送ったのでした。

少年は、それからまもなく、お祖父さん、お祖母さんのすんでいられる田舎へ、疎開しました。この古いお家で、お父さんが子供のとき、本を読んだり、字を書いたりなさったのだろう。またお祖父さんは、

「これから、いろいろの鳥が、裏の林へくる。雪が降ると、山鳥もうさぎもくる。そうしたら、捕ってやるぞ。」といわれました。

青々とした木々の葉が、いつのまにか、みごとに赤く、黄色くいろづきました。すこしはなれた畑には、かきの実がたくさんなっていたし、あちらの垣根のすみには、山茶花が、しめった地面の上に散って、いちめん、貝がらをしいたようでした。