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Japanische Klassiker mit Furigana

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それから

それから

夏目 漱石

Lesen Sie それから von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 172.794 Zeichen · 347 Bildschirme

Aozora Bunko

「随分猛烈だな。然し御父さんより兄さんの方が偉いですね」

「どうして。――あら悪らしい、又あんな御世辞を使って。貴方はそれが悪いのよ。真面目な顔をして他を茶化すから」

「そんなもんでしょうか」

「そんなもんでしょうかって、他の事じゃあるまいし。少しゃ考えて御覧なさいな」

「どうも此所へ来ると、まるで門野と同じ様になっちまうから困る」

「門野って何です」

「なに宅にいる書生ですがね。人に何か云われると、きっとそんなもんでしょうか、とか、そうでしょうか、とか答えるんです」

「あの人が? 余っ程妙なのね」

代助は一寸話を已めて、梅子の肩越に、窓掛の間から、奇麗な空を透かす様に見ていた。遠くに大きな樹が一本ある。薄茶色の芽を全体に吹いて、柔らかい梢の端が天に接く所は、糠雨で暈されたかの如くに霞んでいる。

「好い気候になりましたね。何所か御花見にでも行きましょうか」

「行きましょう。行くから仰しゃい」

「何を」

「御父さまから云われた事を」

「云われた事は色々あるんですが、秩序立てて繰り返すのは困るですよ。頭が悪いんだから」

「まだ空っとぼけていらっしゃる。ちゃんと知ってますよ」

「じゃ、伺いましょうか」