Japanische Klassiker mit Furigana
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だだらだんべえ
だだら団兵衛
山本 周五郎
Lesen Sie だだら団兵衛 (だだらだんべえ) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.271 Zeichen · 25 Bildschirme
退きも避けもならぬ業だ。
「あっ!」
「あっ!」
と高虎、光政の二人が声をあげた時、畠山庄太夫は口からおびただしく吐血しながら、反ざまによろめき倒れた、無論致命傷である。これを見て高虎が声荒く、
「団兵衛、その勝卑怯ではないか!」
と叫ぶのを、光政が遮って、
「いや卑怯でない、裸になって襲われた時、これを防ぐ早速の覚悟、しかと見届けた。源平宇治川の合戦に、佐々木四郎一番乗の例もある、この試合に法を用いて勝つこと些しも曲事ならず、あっぱれなり団兵衛!」
と声をあげて褒めた。
勿論高虎も、心から卑怯と思ったのではなく、庄太夫を打殺した手前、池田光政の気をかねて叱ったのだから、そう云われるとこれも嬉しそうににやにやしている。光政それを横眼に見てとると、早くもきっとかたちを改めた。
「しかし、勝負は勝負だ!」
そう云っていかにも心外そうに、
「私にとっては庄太夫は大事な家臣、それを打殺されてこのままに引込む訳にはゆかぬ、是非に団兵衛を申受けたいがいかが?」
「団兵衛を?――してどうなさる?」
「邸へ連れ帰り、臣庄太夫の敵として手打にいたす、是非の論は無益、たって団兵衛をお引渡しください」