Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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つばめとこじきのこ

つばめと乞食の子

小川 未明

Lesen Sie つばめと乞食の子 (つばめとこじきのこ) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.355 Zeichen · 5 Bildschirme

Aozora Bunko

男は、車引きの耳に口をつけて、なんでも道のわからないところへ連れていってくれるようにたのんだ。

やがてある町へくると、あちらから、ひろめ屋の行列がきた。車引きも男もぼんやりと立ち止まってともに見とれているひまに、乞食の子は車を飛びおりて、村へ帰ってしまった。

ある朝、乞食の子が森の中で目をさますと、頭の上で、つばめがこういった。

「おまえさんは、私らの生まれた故郷へいく気はないか。暖かできれいな花が咲いていて、うまい果物が手のとどくところにいくらもなっていて、だれも取り手がない。おまえさんはいって、その国の王さまとなる気はないか。」

といった。乞食の子は目を円くして聞いていたが、

「つばめ、つばめ、おまえの生まれた国は遠いかい。」と問うた。

つばめは、かわいらしいくびをかしげて、舟に乗っていくのだといった。

乞食の子は、つくづく悲しそうに、己にゃ金がないといって泣き出した。すると、つばめはいたわって、金なんかいらん。おまえさんがいく気なら、つばめとなっていくのだといった。

乞食の子は、早く自分をつばめにしてくれるようにとたのんだ。つばめは承知して、どこへか飛び去った。