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Japanische Klassiker mit Furigana

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つぼみ

つぼみ

宮本 百合子

Lesen Sie つぼみ von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 21.918 Zeichen · 44 Bildschirme

Aozora Bunko

てどれでもとってって仕舞う」

まさか面と向っては云えないこんな事もかんしゃくまぎれに云った。何を見てもいやにこん性わるく弱々しく、そしてしゅうねん深くこびりついて居る痛みに気をひかれる。ソーッと義歯をかみ合せて見る時みたいにやって見るとすぐつまさきから頭のつむじのてっぺんまでズキン――すぐ涙がスーッとにじみ出て来る。お正月にこの歯が悪くって血脇さんに行ったんだけれ共あの色の生っちろい男がむしずが走るほど気に食わなかったで十日ほどでやめたばちだと云えば云われるが――そうなんでしょうって云われればまけおしみのつよい私は違うんですよって云うにきまって居る。

理屈はとにかく痛い事は痛い、たださえ骨套的に出来上って居るかおを左頬をプクンとふくらませて八の字をよせて居る顔はさぞマアと思うとあいそがつきるほど腹が立ってしまう。ろくでもないげんこを作ってトントンと卓子の上を叩く、そのいやに人馬鹿にした様な響までが気にさわる、何かうたでもうたって見せろと、一声出すとろくに口が廻らない気がさしてフッとやめてしまう。ほっぺたを押えて見たり、かみ合わせて見たり、ああしこうしして見ても痛いのはなおらない。