Japanische Klassiker mit Furigana
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まじょりかざら
まじょりか皿
寺田 寅彦
Lesen Sie まじょりか皿 (まじょりかざら) von 寺田 寅彦 (てらだとらひこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.089 Zeichen · 9 Bildschirme
十二月三十一日、今年を限りと木枯しの強く吹いた晩、本郷四丁目から電車を下りて北に向うた忙がしい人々の中にただ一人忙がしくない竹村運平君が交じっていた。小さい新聞紙の包を大事そうにかかえて電車を下りると立止って何かまごまごしていたが、薄汚い襟巻で丁寧に頸から顋を包んでしまうと歩き出した。ひょろ長い支那人のような後姿を辻に立った巡査が肩章を聳かして寒そうに見送った。
竹村君は明けると三十一になる。四年前に文学士になってから、しばらく神田の某私立学校で英語を教えていた。受持の時間に竹村君が教場へはいるときに首席にいる生徒が「気を付け」「礼」と号令をすると生徒一同起立して恭しくお辞儀をする。そんな事からが妙に厭であった。そして自分にも碌に分らないような事をいい加減に教えていると、次第々々に自分が堕落して行くような気がすると云っていたが、一年ばかりでとうとう止してしまった。そうして月給がなくなって困る/\とこぼしながらぶらぶらしていた。地方の中学にかなりに好い口があって世話しようとした先輩があったが、田舎は厭だからと素気なく断ってしまった。何故田舎が厭だと人が聞くと、田舎は厭じゃないが田舎の「先生」