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Japanische Klassiker mit Furigana

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やぶからし

やぶからし

山本 周五郎

Lesen Sie やぶからし von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 22.476 Zeichen · 44 Bildschirme

Aozora Bunko

そんなふうに迷っているうちに、起きあがるきっかけを失い、わたくしはあおむけに寝たまま眼をつむった。

「私は生れ変るよ」とあの方は独り言のように云った、「私の噂は聞いていただろう、嘘だとは云わない、噂は誇張されるものだが、私はすなおに、自分が放蕩者だったことを承認する、一と言、ただ一と言だけ云うが、私がなぜ放蕩者になったか、ということは誰も知らない、知ろうともしない、父も母も、それを察してくれようとはしなかった、ということだ、誰が、誰がすき好んで、放蕩者になんぞなるものか」

そしてあの方は、自分の苦しい立場と、どんなに苦しみ悩んで来たかについて、ながいこと語り続けた。わたくしはそれを聞きながら、この方は歌をうたっていらっしゃる、と思った。わたくしはそれまで、あの方のことはなにも知ってはいなかった。縁談がまとまったときに、初めて斎藤夫人から「ずいぶん道楽をなすった」ということを聞いたが、それがどんな意味をもっているのか理解できなかったし、べつに重要なことだとも感じなかった。

――あなたを妻に貰ってくれれば行状を改める、そう仰しゃっているそうです。

斎藤夫人は熱心にそう繰り返した。