Japanische Klassiker mit Furigana
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わがははをおもう
わが母をおもう
宮本 百合子
Lesen Sie わが母をおもう (わがははをおもう) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.398 Zeichen · 7 Bildschirme
に決めたらしい様子です。このことは私が十五、六の頃から母が自分でよく話したことでした。
さて中條の家へ来てみたところが、そこには大姑、舅姑、小姑が四人、それにかかり人が二人いるという一家のありさまでした。それらの人々は、式の前にとりかわされる親類書というもので、母にも解っていたそうです。ところが愈々当時小石川原町の家へ来てみると、三つばかりの男の子がいる、誰の子だともわからず、然したしかに家の子供で、それがはしゃいで座敷を覗いたりなんかしている。大姑は「俊一、俊一」と呼んで寵愛している様子です。母はその子を見た時、顔から血の色がひくのがわかるような気持がしたそうです。母はとっさにその子は父の隠した子であって、双方の親たちは諒解した上のことで、自分だけにかくされていたことだと思ったそうです。この話は私の心に刻みつけられて、限りない同情を呼び起します。その時代の娘の立場、まして母が自分を愛されていない娘として感じていた気持の深さが、実にむごく反映している一插話です。幸いその子は舅の末弟の息子であり、その妻君が離別された後ひきとられて育てられていたのだということが判明しました。