Japanische Klassiker mit Furigana
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イグアノドンのうた
イグアノドンの唄
中谷 宇吉郎
Lesen Sie イグアノドンの唄 (イグアノドンのうた) von 中谷 宇吉郎 (なかやうきちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.469 Zeichen · 21 Bildschirme
古代インカ帝国の住民が使っていたのと、全く同じ筏を造って、この若い探検家は、南米からタヒチ島の近くまで、自分で漂流をしてみたのである。そして南太平洋の大洋の真中で、いろいろ不思議な生物に遭遇している。
近代の文明人は、大きいそして強力な汽船を造って、即ち科学の巨大な力を利用して、七洋を隈なく調べつくしているが、唯一つ大切なことを忘れている。それはそういう立派な汽船は、船体も大きくまたスクリューの音も大きいということである。近代の探検船では遭遇しなかった怪物を、筏の漂流者が目撃することがあっても、別に不思議ではない。海面すれすれのところに、じっと坐り込んで、二カ月以上も潮流と風だけに送られて、あの広大な太平洋の真中を漂ってみた人は外にはいない。そういう人間だけにその姿を見せる怪異な生物がいたとしても、別に不思議ではない。この漂流者は若い考古学者であって、小説家ではない。しかもこの冒険は、今度の大戦後に行われた、ごく最近の話である。
海はあまりにも広く、船が通るところは、その極めて僅かな部分にすぎない。しかもわれわれの知識は、海面からごく近いところの水中だけに限られている。