Japanische Klassiker mit Furigana
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キャラコさん
キャラコさん
久生 十蘭
Lesen Sie キャラコさん von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 14.444 Zeichen · 30 Bildschirme
ゴシャゴシャいってないで、すこし運動していらっしゃい。……さァ、立ったり、立ったり……」
キャラコさんが、あきらめてシオシオと立ちあがる。
「まいりますわ。……でも、おばさま、一緒に行ってくださるでしょう」
母堂は、ぷッと噴きだして、
「いやだ、このひとは。ひとりじゃ、こわいのかい。……ほんとうに、どうかしているよ、今日は。……よしよし、じゃア、一緒に行ってあげよう」
なんとなく、脚がふらつくところへもってきて、庭下駄の鼻緒がうまく足の指にはさまらないので、キャラコさんは時々よろめく。首を垂れて、いわば、屠所の羊といったぐあいにトボトボとついてゆく。
さっきは雲煙万里だと思っていたのに、こんどはいやに近い。ものの二十歩も歩いたと思ったら、もう離屋の玄関へ行きついてしまった。
式台の端の花けに昼顔が※(「插」でつくりの縦棒が下に突き抜けている、第4水準2-13-28)けてある。水をやらないものだから、花が、みな、のたりと首を垂れている。
「おや、おや、せっかく※(「插」でつくりの縦棒が下に突き抜けている、第4水準2-13-28)けてやっても、これだから……」