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Japanische Klassiker mit Furigana

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グースベリーのうれるころ

グースベリーの熟れる頃

宮本 百合子

Lesen Sie グースベリーの熟れる頃 (グースベリーのうれるころ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 6.041 Zeichen · 12 Bildschirme

Aozora Bunko

一言自分のために――

こんな事も思って娘のあの早口さを思い出したりしながらも昼間その家の前の一本道なんかで会うときっと道もない畑の中をわたって反対の方に行ってしまった。

おどおどしながら仙二はまだ若い娘が落ついた取りすました眼付をして平らな足つきで今まで来た道を一寸もかえないで行くのを不思議に思った。

歩く時いつでも右の袂の中頃をもって居るのが癖だと云う事を見つけて仙二はわけもなく可笑しかった。

その娘は村の人誰からも快くあつかわれた、そしてだれでもが、

お嬢さんとか、お嬢さま、とか呼んで居た。

仙二は朝早く起きるとすぐ池にとんで行った、そうして着物をぬぐとすぐまっさおな水面に水鳥の様に泳ぎ出した。かなり広い池をのこりなく泳ぎまわって盛の藻の花をつきるまで取った。

茶色のくきの細くて長いのを首にかけて上った時、仙二は涙をこぼしそうに嬉しかった。

その経と茎をつなぎあわせて輪をつくってその間に池のまわりにさいて居る野の花をあみこんだそれを池のわきの木の枝にひっかけて仙二は見て居た。

見て居るうちにそれがあんまりわざとらしいのに気がついた。

こんな事をして自分がしたとは知らなくってもいや味な事をすると思うかもしれない。