Japanische Klassiker mit Furigana
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トシオのみたもの
トシオの見たもの
岡本 かの子
Lesen Sie トシオの見たもの (トシオのみたもの) von 岡本 かの子 (おかもとかのこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.531 Zeichen · 21 Bildschirme
そしてその小鳥達は、見る見るうちに、四つの方角を差して、めいめいの首を向けて仕舞いました。
先ず、白い小鳥の首は空の白雲へ、黒い小鳥の首は地の黒土に、また、青い海へは、青い小鳥の首が、赤い小鳥は真赤な太陽へ向いて真直ぐに、どれも、しっかり、うちつけた様に向いて仕舞いました。
「おお、この世の中は、やっぱり私の羽根の様に、真赤な色であったのか」
と、赤い小鳥は太陽を眺めて、嬉し相にさえずりました。
すると、海に向いた青い小鳥は、
「いいえ、この世の中は、私の様な青い色です」
と得意相に云いました。ところがこんど、白雲ばかり仰いで居る白い小鳥が、
「どちらもそれは違います。まったく、この世の中は、白いのです」
と、さきの二つの小鳥の言葉を打ち消しました。
と、最後に、黒い土のみ見詰めて居た黒い小鳥が、すべての小鳥の言葉をつきのけて、
「どうして、どうして世の中は私の様に、真っ黒ですぞ」
と叫びました。
「いいや、赤い」
「なに、黒いのだ」
「白いものとも」
「青いばかりだ」
と、後ろ向き同志の四羽の小鳥たちの始めた、この争いは、果しもありません。すると、その時まで、じっとこのありさまを、傍で見て居らしった神様が、