Japanische Klassiker mit Furigana
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ぶらうんしんぷそうせつ
ブラウン神父総説
村崎 敏郎
Lesen Sie ブラウン神父総説 (ぶらうんしんぷそうせつ) von 村崎 敏郎 (むらさきとしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.740 Zeichen · 8 Bildschirme
のみならずわがブラウンには、ほかの科学的な探偵などには見られない、温かい豊かな人間性がある。もちろんこれは「罪の増すところにはめぐみもいや増す」という逆説的福音を体得しているブラウンのやさしい人がらの現われである。犯人に対して憎悪を見せるのは、おそらく最後の「村の吸血鬼」の時ぐらいのものであろうが、それは宗教上の問題がからんでいるからにすぎない。
ブラウンの長所は、けつきよくクリスティーのポワロ探偵と同じに、小さな灰色の脳細胞をはたらかすことである。しばしばポカンとしているのはそのためである。その代り人の見ていない物を見ている。どうも感覚が普通人と逆になつているせいか、いわゆる感覚の盲点を見のがさない。それだけに周囲の人が思いもよらないうちに真相を見抜いてしまう。時々とんでもないことを言い出すのはこのためで、決して思わせぶりを言つているわけではない。「緑色の人」では犯人が何げなく言つた一言で、絶対的な手がかりをつかんでしまう。あれに気がつく読者がいるかどうか? 「村の吸血鬼」でも最初の十数行の中に決定的な手がかりがひそんでいる。それに注目する人がはたして何人いるだろうか? 一般にごたごたデータを書き立てない作家だから謎解き興味が薄いなどと言われるが、かならずしもそうとはかぎらない。