Japanische Klassiker mit Furigana
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モスクワいんしょうき
モスクワ印象記
宮本 百合子
Lesen Sie モスクワ印象記 (モスクワいんしょうき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 20.941 Zeichen · 42 Bildschirme
彼は腰から下がない。胴の末端は四角い板で、板の下に四つの水車輪がある。両手にローラースケートをはいて、
――助けてくれ、不幸な者を。助けてくれ――
彼は若い。永久の憤りが彼の眼の中にある。
雑誌売子が来た
――鰐! 一等面白い雑誌、クロコジール! 五カペイキ! クロコジール!
СССРの皮肉の諧謔の好標本である『鰐』は、復活祭号である。表紙にこんな絵がある。緑色シャツの労働者が白布を頭にかぶって水の入ったバケツをさげて歩いて来た。女に訊いている。
――お前、今日クラブの反宗教演説へ行くかね?
――沢山だよもう、あんな宗教! お寺へ行く方がよっぽどましだわ――今日あすこフェイエルベルクが出るのよ。
復活祭の前日、ほとんどすべての食料品販売所でパンの棚と酒棚が空ッぽになった。そんなことを予想しなかった日本女のところにはパンが無い。
労働新聞の論説にかかわらず、十四日の晩はキリスト救世主寺院の四方の壁に数百本の蝋燭がともり、オペラ役者が聖歌を歌った。大群衆が石段につめかけ、手車のくるみ売りは午前二時の凍った坂道でいい商売をした。
ルイコフの名によるクラブ、その他モスクワじゅうのクラブではその夜、楽隊が鳴った。