Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
モスクワいんしょうき
モスクワ印象記
宮本 百合子
Lesen Sie モスクワ印象記 (モスクワいんしょうき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 20.941 Zeichen · 42 Bildschirme
トゥウェルスカヤの大通を左へ入る。かどの中央出版所にはトルキスタン文字の出版広告がはりだされ、午後は、飾窓に通行人がたかって人間と猫の内臓模型をあかず眺める。緑色の円い韃靼帽をかぶった辻待ち橇の馭者が、その人だかりを白髯のなかからながめている。
中央電信局の建築が、ほとんどできあがった。材料置場の小舎を雪がおおっている。トタンの番小屋のきのこ屋根も白くこおっている。
――ダワイ! ダワイ! ダワイ!
馬橇が六台つながって、横道へはいってきた。セメント袋をつんでいる。工事場の木戸内へ一台ずつ入れられた。番兵は裾長外套の肩に銃をつっている。
長靴に二月の雪をふみしめ、番兵は右に歩く。左に歩く。しかし歩哨の地点からはとおく去らず、彼は口笛をふいた。交代に間がある――。日曜に踊った女の肩からふいと心の首を持ちあげたとき、番兵は向う側の歩道をゆく二人の女を見た。大股に雪の上を――自分の女の記憶のうえをふみしめるのを瞬間わすれて、番兵は自分の目前を見つづけた。
――中国の女?――
一人の女は黒ずくめ。一人の女は茶色ずくめ。毛皮の襟からでている唇をうごかして彼女たちは番兵の理解せぬ言葉をしゃべり、黒ずくめの女の方が高笑いをした。