Japanische Klassiker mit Furigana
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いっすんぼうし
一寸法師
江戸川 乱歩
Lesen Sie 一寸法師 (いっすんぼうし) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 96.475 Zeichen · 194 Bildschirme
「鳥打帽子と大きな眼鏡で隠していて、それに暗かったのでよく分りませんが、だって、一寸法師がどうしてあんな大男になれるのです」
「そこだよ。その点が又、奴の悪事の露顕しなかった理由だよ。奴は暗の世界でだけ一寸法師で、昼間は普通の人間なんだ。恐しい手品だ」
「でも、どうしてそんなことが出来たのです」
「奴は子供の時分怪我をして両足に大手術をやったというのだ。つまり義足をはめている体なのだ。小人というものは首や胴体は普通の人間と変りはない。ただ足だけが不自然に短いものだということを考えて見給え」
「義足ですって、そんな馬鹿げたことで、うまく分らないでいたのですか」
「馬鹿馬鹿しいだけに、却て安全なのだ。ただ義足といったのでは、本当に思えないだろうが、僕はその実物を見たのだ。詳しいことは今に分るがね。それに、一寸法師を見たのは君一人で、山野家の人達にしろ一寸法師なんて特殊な人間は頭にない。最初から一人の義足をはめた不具者で通っていたのだよ」
「じゃ、その義足をはめた男というのは一体だれです」
「養源寺の和尚さ」
話の通じ悪い自動車の上では、これだけの会話を取交すのもやっとだった。