Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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いっすんぼうし

一寸法師

江戸川 乱歩

Lesen Sie 一寸法師 (いっすんぼうし) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 96.475 Zeichen · 194 Bildschirme

Aozora Bunko

山野氏は適当な時機を見はからって、三千子の小松を家出させ、ここで蕗屋と落ち合うことにしました。三千子が山野氏の令嬢でなくて、小間使ということにして置けば、運転手と一緒になった所で、さして不体裁ではないのです。山野氏は、そんなことまで先から先へと考えていたのかも知れませんね」

そうして明智の説明が一段落つくと、三千子、蕗屋、安川国松の三人は、兎も角近所の原庭署へ連行されることになった。しおらしくすすり泣く三千子、青ざめた蕗屋、ブルブル震えている安川、一瞬間部屋の空気はうち湿って見えた。三人の刑事が、彼等をひっ立てる様にして、あとに随った。そして、彼等が今仕事場の入口を出ようとした時だった。

「三千子さん、一寸」

じっとキューピー人形を眺めていた明智が、ふと何かに気づいた調子で、三千子を呼び止めた。

「あなたは、この死人の首の指のあとに覚えがありますか。あなたは小松の首を絞めたのですか」

三千子は一寸の間躊躇していたが、やがて不審相な様子で答えた。

「いいえ。私、そんなこと致しません」

「本当に?」

「エエ」

明智はそれを聞くとにわかに快活になった。彼は例によって、ニコニコしながら、盛んに長い頭髪をかき廻した。