Japanische Klassiker mit Furigana
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かじとポチ
一房の葡萄
有島 武郎
Lesen Sie 一房の葡萄 (かじとポチ) von 有島 武郎 (ありしまたけお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 23.753 Zeichen · 48 Bildschirme
昨日の事があったので燕は王子をこの上もないよいかたとしたっておりましたから、さっそく御返事をしますと王子のおっしゃるには、
「今日はあの東の方にある道のつきあたりに白い馬が荷車を引いて行く、あすこをごらん。そこに二人の小さな乞食の子が寒むそうに立っているだろう。ああ、二人はもとは家の家来の子で、おとうさんもおかあさんもたいへんよいかたであったが、友だちの讒言で扶持にはなれて、二、三年病気をすると二人とも死んでしまったのだ、それであとに残された二人の小児はあんな乞食になってだれもかまう人がないけれども、もしここに金の延べ金があったら二人はそれを御殿に持って行くともとのとおり御家来にしてくださる約束がある。おまえきのどくだけれども私のからだからなるべく大きな金をはがしてそれを持って行ってくれまいか」
燕はこの二人の乞食を見ますときのどくでたまらなくなりましたから、自分の事はわすれてしまって王子の肩のあたりからできるだけ大きな金の板をはがして重そうにくわえて飛び出しました。二人の乞食は手をつなぎあって今日はどうして食おうと困じ果てています。燕は快活に二人のまわりを二、三度なぐさめるように飛びまわって、やがて二人の前に金の板を落としますと、二人はびっくりしてそれを拾い上げてしばらくながめていましたが、兄なる少年は