Japanische Klassiker mit Furigana
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みうらろうじんむかしばなし
三浦老人昔話
岡本 綺堂
Lesen Sie 三浦老人昔話 (みうらろうじんむかしばなし) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 113.637 Zeichen · 224 Bildschirme
こういう相手は好い加減にあしらって置けばいゝのですが、藤崎さんも年がわかい、おまけに芝居気ちがいと来ている。まだその上に、町人のくせに武士に向って食ってかゝるとは怪しからん奴だという肚もある。かた/″\我慢が出来なかったとみえて、これも向き直って答弁をはじめました。むかしの芝居は幕間が長いから、こんな討論会にはおあつらえ向きです。
権十郎の芸がまずいか、拙くないか、いつまで云い合っていたところで、所詮は水かけ論に過ぎないのですが、両方が意地になって云い募りました。ばか/\しいと云ってしまえばそれ迄ですが、この場合、両方ともに一生懸命です。相手の連の男も加勢に出て、藤崎さんを云い籠めようとする。おかみさんや妹娘までが泣声を出して食ってかゝる。近所となりの土間にいる人達もびっくりして眺めている。なにしろ敵は大勢ですから、藤崎さんもなか/\の苦戦になりました。
ほかの二人づれの職人はさっきから黙って聴いていましたが、両方の議論がいつまでも果しがないので、その一人が横合から口を出しました。
「もし、皆さん。もう好い加減にしたらどうです。いつまで云い会ったところで、どうで決着は付きやあしませんや。