Japanische Klassiker mit Furigana
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ふちんぐんかんのみほん
不沈軍艦の見本
海野 十三
Lesen Sie 不沈軍艦の見本 (ふちんぐんかんのみほん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 11.749 Zeichen · 24 Bildschirme
「大丈夫だといったら、大丈夫だ。しかし大統領にこういいなさい。たしかに不沈軍艦一隻――しかも排水量九万九千トンというでかいやつを造ってお渡しする。しかしわしは、これを金銭づくで作ってやろうというのではない……」
「わかっています。燻製肉の一件……」
「いや、燻製肉の代償を欲しているわけでもない。慾心で、それを造ってあげようというのではない」
「すると全面的に、わがアメリカを援助せられて……」
「自惚れてはいかん。とにかくこの代償として、わしはルーズベルト大統領がいつも鼻の上にかけている眼鏡を貰いたい。と、そういって伝えてくれ」
「えっ、不沈軍艦一隻と大統領の眼鏡との交換だと仰有るのですか。それは又、慾のない話です。ああわかりました。絵に描いた不沈軍艦を渡してやろうというのでしょう」
「ちがう。わしは嘘をいわん。真正真銘の九万九千トンの巨艦だ。立派に大砲も備え、重油を燃やして時速三十五ノットで走りもする。見本とはいいながら、立派なものじゃ。あとはそれを真似て、それと同じものをアメリカでどんどん建造すればよろしい。わしを信用せよ」
「ほ、本当でございますか。ほほほっ、それはまた夢のようだ。