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Japanische Klassiker mit Furigana

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たんげさぜん

丹下左膳

林 不忘

Lesen Sie 丹下左膳 (たんげさぜん) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 340.187 Zeichen · 666 Bildschirme

Aozora Bunko

で、書院から捧持して来た関の孫六の夜泣きの名刀、乾雲丸は丹下左膳へ、坤竜丸は森徹馬へと、それぞれ一時鉄斎の手から預けられた。

参詣の行列。

泣きぬれた顔を化粧いなおした弥生が、提灯を低めて先に立つと、その赤い光で、左膳はじっと弥生から眼を離さなかったが、弥生は、あとから来る栄三郎に心いっぱい占められて気がつかなかった。

やがて、ぞろぞろと暗い庭をひとまわりして帰ると、それで刀を返上して、ただちにお開き……焚き火も燃えよう、若侍の血も躍ろう――という騒ぎだが、この時!

自分の坤竜丸と左膳の乾雲丸とをまとめて返しに行くつもりで、しきりに左膳の姿を捜していた徹馬が、突如驚愕の叫びをあげた。

「おい、いないぞ! あの、丹下という飛入り者が見えないッ!」

この声は、行列が崩れたばかりでがやがやしていた周囲を落雷のように撃った。

「なにイ! タ、丹下がいない?」

「しかし、今までそこらにうろうろしてたぞ」

たちまち折り重なって、徹馬をかこんだ。

「彼刀をさしたままか?」

その中の誰かがきくと、徹馬は声が出ないらしく、

「うん……」

続けざまにうなずくだけ――。

乾雲丸を持って丹下左膳が姿を消した。