Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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たんげさぜん

丹下左膳

林 不忘

Lesen Sie 丹下左膳 (たんげさぜん) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 340.187 Zeichen · 666 Bildschirme

Aozora Bunko

「なに? なんだと?」

「そんな御託宣はたくさんでございますよ。耳にたこができております」

「またかかることは、拙者の口から申したくはないが、拙者が亡師の意にそむき弥生どのに嘆きをかけて今また鳥越の兄者人を怒らせて、かような陋巷に身をおとしおるのも……」

「おッと! みんなあたしのためとおっしゃりたいんでございましょう? お気の毒さま。そのあたまがおありだから、あたしよりも刀がかわいいのに不思議はございませんとも――もう何も伺いたくはございません!」

「なんたる下卑た言いぐさ! うん、なんたる低劣な……」

「ほほほほ、なんですよ今ごろ、これが三社前の姐さん、当り矢のお艶の懸値のないところ。地金をごらんなすったら、愛想もこそも尽きましたろうねえ」

「よくも……」

「なんですよ。そんな張り子の虎みたいに――みっともないじゃアありませんか」

「よくも、よくも今まで猫をかぶっておったなッ!」

「お坊っちゃん、お気がつかれましたか。オホホホ。でもね、これでもお艶でなくちゃアっておっしゃってくださるお方もございますからね。世の中はよくしたもので、まんざらでもないとみえますよ」