Japanische Klassiker mit Furigana
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Lesen Sie 丹下左膳 (たんげさぜん) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 340.187 Zeichen · 666 Bildschirme
のぞいているので、
「イヨウ!」
と驚いた鍛冶富、
「やア、おさよさんじゃアねえか」
「どうも申しわけもございません。お世話になりっぱなしでまだその御恩返しの万分の一もできずに、しじゅうわがことにばかりかまけて御無沙汰つづきでおります。そのうえ、今日はまた折り入ってお願いがあって参りましたので」
「ウムウム。ああそうかい、そりゃまアよく来なすった。いま仕事の最中で挨拶もできねえから、さ、かまわずズンズン奥へあがんなさい……といったところで、知ってのとおりの手狭なあばら家だ。ずうっとはいりこむのはいいが、とたんに裏へ抜けちまうからナ、そこは何だ、いいかげんのところにとまって待っていておくんなさい、はははは、ナニ、すぐにこいつを仕上げて、ひさしぶりだ、いろいろ話も聞こうし報らせてえこともある。さ、ま、遠慮しねえで――」
いいところへ彼のお艶の母が舞いこんで来たものだ。こいつは一番、このおさよ婆さんにこのごろのお艶の始末をうちあけ、さよから先に納得させてお艶を手に入れてやろうと、さっそくに考えをきめた富五郎、まるで天からぼた餅が降ってきたようなさわぎで、
「こらッ吉ッ! きょうはお客が見えたからこれで遊ばせてやる。