Japanische Klassiker mit Furigana
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Lesen Sie 丹下左膳 (たんげさぜん) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 340.187 Zeichen · 666 Bildschirme
弥生はやはり弥生、いまだに栄三郎を恋い慕う純なこころを失わずにいるのだった。
それはいいが!
この風呂場の羽目板の節穴からひとつの眼がのぞいて、弥生の入浴を終始見守っていた者がある。
甲州無宿山椒の豆太郎だ――。
かれは、最初、まつりの日に弥生に見いだされて雇われた時から、弥生のいわゆる伊織が男であるということに対して、いささかの疑いをもっていたのだったが、それが過日、子恋の森はずれで瓦町の若侍を助けて、彼が伊織を弥生と呼ぶのを聞いて以来、いっそうその疑念を深め、おりあらば確かめてやろうと機会をねらっていたのだったが、とうとう今朝!
人なき家に、ひとり弥生が入浴しているので、よろこんだ豆太郎、そっと隙見をしてみると!
ふくよかな乳房もあらわに、雪の肌に一糸もまとわぬ湯あがりの女性裸身……。
豆太郎は、亀背の小男という生れつきで、今まで女という女に相手にされたおぼえがないから、いま、この森の中の一軒家に、若侍に化けた女とふたりきりでいるということは、豆太郎を狂暴にするに十分だった。
しかも……。
のぞき見た弥生の裸形――豆太郎は、呼吸が苦しくなった。