Japanische Klassiker mit Furigana
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くさかようこのたんじょうとしぼう
久坂葉子の誕生と死亡
久坂 葉子
Lesen Sie 久坂葉子の誕生と死亡 (くさかようこのたんじょうとしぼう) von 久坂 葉子 (くさかようこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.580 Zeichen · 16 Bildschirme
が選ばれたという速達が来た。びっくりした。「入梅」以来一年たつかたたぬかである。然も、四作目なのである。喜びよりも、えらいこっちゃと心配になって来た。と云うのは、私は、何気なく書いて来たので、書くということに何の論理も持っていなかったからである。多くの作家のように、自分の作品を云々する言葉も勇気も勿論なかったのだ。私は、あわてふためいた。だが一週間後、選外の発表を新聞でみた。何故かほっとした。入選出来るものではないと思っていたのだ。それに、私は、今でもそうであるが、「ドミノのお告げ」を自分の代表作だとは思っていない。好ましくない作品なのだ。ところで、文芸春秋に、丹羽氏のチャーチル会の女優の絵だとか云う批評を発見した時には、大へん怒りを感じた。皮膚でもって、字づらだけで作品をみている、と思ったのだ。然し、辻氏の「異邦人」をよんで、はるかに、私の作品より高いところにあるものだとは感じた。
候補になったことは、確かに私に何かの刺戟を与えた。でも、作品社の稿料がはいらなかったので、わが家では、偉そうな顔は出来なかった。家族から反対された出発であったから、猶更、私は口惜しかった。