Japanische Klassiker mit Furigana
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にがつなのか
二月七日
宮本 百合子
Lesen Sie 二月七日 (にがつなのか) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.981 Zeichen · 8 Bildschirme
彼女は耳元で激しく泣き立てる小さい妹の声で夢も見ない様な深い眠りから、丁度玉葱の皮を剥く様に、一皮ずつ同じ厚さで目覚まされて行きました。
習慣的に夜着から手を出して赤い掛布団の上をホトホトと叩きつけてやりながらも、ぬくもい気持で持ち上げた頭をフラフラと夢心地で揺り未だ寝て居たい気持と、皆困って居るのだからもう起きてやりましょうと思う心とが罪のない争闘を起し始めたのを感じて居ました。
自分が寝せつけられて居る様な音調で彼女は子守唄を唄いました。
お家の可愛いお宝ちゃん
お寝み遊ばせお静かに……!
彼女がその時々勝手な言葉をつけて細い声で唄う歌は暫くの間子供を静かにさせましたけれ共、その次ほんとうに火の付いた様に「イヤー」と云いながら上げた泣き声はすっかり合おう合おうとして居た瞼を見開かせて彼女は五つ六つの子の様に手の甲で目をこすりこすりベルを鳴らして女中を呼びました。
「おやおっきでございますか寿江子様。
女は愛素よく子供の足元にある乳を暖めてやりながら、雪が積る程降って居る事、英男の工合の大変好い事を告げて、
「お嬢様もっとお寝みなさいませよ、
まだ九時でございます。